高等遊民前夜

日記と考え事のログ

教育的配慮的郵便

 金曜日。眠たい。だが仕事へ行かねばならない。本日は年度末がデッドラインの超特大めんどくさ案件のための長丁場の打ち合わせがある。説明者は私。なんでそんな重たい案件を私のような平のペーペーがやっているのか分かりませんが、人件費を削られて慢性的な人手不足だから仕方ない。最近は非常勤でも責任ある仕事をさせられる例もザラにあって、そのくせ非常勤ゆえにボーナスも出ないのだから、いろいろ近い未来の亡国に生きているって感じ。全国の公的機関が対人サービスを非常勤に任せすぎて、任期切れに伴いサービスが維持できなくなるという話はよく聞く。非公務員のうちとて例外ではない。そんな私も死んでも休めないのだった。

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 外は天気がよい。冬の間は暗いうちから出勤し、暗くなってから帰宅していた。朝だけでも明るい世界を見ることができてうれしい。太陽の下をあてもなく散歩とかしたい。そういえば最近はのんびり散歩とかしていないな。通常の歩行というのが「目的地へ移動するための行為」であるのに対し、散歩は歩くことそのものが行為の目的になっている。ただ歩くことを楽しむために歩く。そんな時間のゆとりが日に日に目減りしている。

 仕事。昨日問題になった勤務中の盗撮動画は何とか投稿者に削除してもらえたらしい。今後の対応については、私の仕事ではない。とりあえずは一安心。まあ相手としても、単純に窓口利用の方法を解説動画にしたかっただけっぽくて、私たち従業員を盗撮してやろうとかそういう他意はないのだろう。だったらなおさら、その時に撮影許可を取ってほしかったと思う。そうしたらこんな大事にもならなかったのにな。

 午後。若い利用者が窓口にやってくる。申請書に必要事項を書いてもらって、受理しようとしたら「あ、住所ってアパートと部屋番まで書いたほうがいいですか?」と聞かれて逆にびっくりする。当然だ~部屋番書かないと何にも届かないよ。最近の若者は郵便物の出し方も知らない…的な言説をよく耳にする中で、私のなかのギャルは「そんなの人に寄るんじゃね?」って思っていた。いやでも、本当に知らない人が多い気がすると思う今日この頃。最近若い人が窓口に来るから余計にそう思うのかもしれない。ある利用者に「返信用切手〇円分を同封して当方まで送ってください」と伝えたら、あろうことか返信用切手を封筒に貼られて送られてきたこともある。人は私の予想をはるかに上回るスケールで超えてくる。

 思えば、自分はいつから郵便制度への理解があったんだろうな~と考える。一番最初の郵送の記憶は、小学生時代に「ちゃお」とか「りぼん」みたいな漫画誌の「応募者全員サービス」かもしれない。これは、封筒に必要額の切手を入れて送ると、もれなくグッズが送られてくるというものだ。この時私は初めて年賀状以外の郵送物を覚え、さらに、切手は必ずしも封筒に貼るものではないと知った気がする。封筒の中にはグッズ代金の切手を入れ、そして封筒には郵送料金分の切手を貼る、という当たり前のシステムを知ったのも、たぶんこれだ。今思えば、応募者全員サービスって教育的配慮もあってのサービスだったのかも。切手で購入するサービスなら、小学生でも自分でできる。振り込みで払ってもらったほうが事業者的にはありがたいんだろうけど、それだと子供にはハードルが高い。
 ゆうパックとかレターパックとかメール便とか、定形外郵便とか、そういう郵送方法へのまなざしの解像度が高まったのは、私の場合はヤフオクとかを利用し始めてからだった気がする。高校生の頃にすごくハマって、自分が買う場合には、発送方法を選ぶ際に違いを確かめた。売る側になると当然に調べまくる。そうしていろんな手段があることを知っていった。書留とか簡易書留を知ったのは案外遅くて、受験の時に願書を送るときだったかも。親に「書留なら足がつくから」と言われて知った記憶。

 そういうことを考えていくと、私には郵便に触れる折があったわけで、それらがない人にとっては知らなくて当然か、とも思った。最近の若年層だとメルカリとかで知識を培っているイメージだったけど、そもそもメルカリやらない人は知らないよな。

 帰宅中、地域猫にあう。よく会う猫だけどぜんぜん仲良くなれない。でもだいぶ距離が近づいてきた。触らせていただける日は来るのか、果たして。

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